ITPECアジア共通統一試験について
ITPECアジア共通統一試験(以下「ITPEC試験」という。)は、ITの知識及びスキルを問うことでIT人材を評価する試験で、日本の情報処理技術者試験をベースに作られています。
現在、アジア6か国(フィリピン、タイ、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、バングラデシュ)で実施されているこの試験は、同じ日に、同じ問題を使用し実施する共通統一試験であり、毎年4月頃と10月頃の年2回、日本の基本情報技術者試験相当、ITパスポート試験相当の試験が実施されています。また、応用情報技術者試験相当のものは年1回毎年10月頃に実施されています。
この試験は英語で実施されており(※タイ、ベトナム、モンゴルにおいては、現地語も併記)、試験問題は、日本の問題作成委員会の協力を得ながら、メンバー各国の問題作成委員の連携によって作成されています。
ITPEC試験は、各国でそれぞれ国家試験として実施されており、各国の政府機関から合格証書が発行される、信頼性の高い試験です。
※日本国内の情報処理技術者試験では英語の試験は実施されておりません。
ITPEC試験の特徴
- 特定の製品に関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる技能について、幅広い知識を総合的に評価
- ベンダ系・ユーザ系両方のIT人材の育成を視野に入れた試験体系
- 英語での試験で、グローバルにIT人材の評価・育成への活用が可能
- ITや経営の幅広い領域から出題されており、現場の課題解決力も重視
- 試験のレベルに基づいた、技術者個人のスキルアップが可能
知識体系(Body of Knowledge)
(注) 大分類「開発技術」について、ITパスポート試験ではソフトウェア開発の技術面よりもむしろソフトウェア開発プロセスのマネジメント面を中心に出題することから、分野「マネジメント系」に含めている。
試験要項とシラバス(英語)
試験要項は以下のリンク先をご覧ください。
シラバスは以下のリンク先をご覧ください。
2024年4月からの試験のサンプル問題(英語)
試験区分
セキュリティやネットワークなどのITに関する基礎知識をはじめ、企業活動、経営戦略、会計や法務、プロジェクトマネジメントなど、幅広い分野における最低限必要な知識を問うことにより、ITに関する基本的知識を有することを評価します。
対象者像
ITを活用するすべての社会人、 これから社会に出て働くすべての学生
知識・技能の水準
対象者像
ITを活用するすべての社会人、 これから社会に出て働くすべての学生
知識・技能の水準
- セキュリティやネットワークなどのITに関する基礎知識。
- 企業活動、経営戦略、会計や法務に関する基礎知識。
- 課題解決のため、システム的な考え方や論理的な思考力を持ち、かつ、問題分析及び問題解決手法に関する基礎知識を持つ。
- 自らが担当する業務の効率化のため、オフィスツールも活用。
- 情報セキュリティリスクを回避するため、関連法規等の各種規定に従って業務に取り組む。
アルゴリズムなどのコンピュータサイエンスの基礎や、情報セキュリティ、ネットワーク、データベースなどITに関する知識を幅広く問うとともに、実践的なプログラミングの技能を問うことにより、システム開発やIT基盤整備のプロジェクトのメンバーとして業務を遂行する能力を評価します。
対象者像
ITエンジニアとして働くすべての社会人、 ITエンジニアを目指しているすべての学生
知識・技能の水準
対象者像
ITエンジニアとして働くすべての社会人、 ITエンジニアを目指しているすべての学生
知識・技能の水準
プロジェクトのメンバーとして、以下の業務を行うことができる。
- 情報システムの設計に関する業務を行うことができる。
- 情報システムのプログラム開発、開発管理業務を行うことができる。
- 情報システムの運用に関する業務を行うことができる。
- 情報戦略に関する予測・分析・評価に関する業務を行うことができる。
- 情報戦略の立案に係る提案活動に参加することができる。
ケーススタディによる出題を通じて、業務分析力、問題発見・解決力、マネジメント力などを問うとともに、プロジェクトマネジメント、システムアーキテクチャ設計、情報セキュリティ、ネットワークなどIT関連業務における幅広い知識と実践力を問うことにより、プロジェクトのチームリーダとして、業務を遂行する能力を評価します。
対象者像
ITエンジニアのリーダになるための応用的な知識・技能を備えた者
知識・技能の水準
対象者像
ITエンジニアのリーダになるための応用的な知識・技能を備えた者
知識・技能の水準
プロジェクトのチームリーダとして、以下の業務を行うことができる。
- 情報システムの設計・開発・運用業務を全て独力で実施することができる。
- 顧客が直面する課題に対して、ITを活用した戦略を立案することができる。
- プロジェクトマネージャの下で、スコープ、予算、工程、品質などの管理ができる。
- プロジェクトマネジメント、アーキテクチャ設計、情報セキュリティなど IT関連業務において、即戦力として活躍できる幅広い知識と実践力を持つ。
教材等の情報について
各試験区分向けの教材や、試験に関する詳しい情報については、メンバー各国の試験実施団体に直接お問い合わせ下さい。